以前、家入一真氏の出馬に向けた記者会見を書き起してみたんですが、せっかくなので本日の政見放送もメモりつつ眺めてみました。


「居場所がある街、東京」を--起業家・家入一真( @hbkr )の都知事選出馬へ向けた記者会見を書き起した : Blog @narumi


そしたらなんか、わりといいこと言っていて、日を追うごとにちゃんとした候補者っぽくなってる感じがした。以下、よかったらどうぞ。

ナレーション:
東京都知事候補者 無所属 家入かずま 35歳。
2003年 paperboy&co.を創業。2008年 上場。同年 退任。
2011年 ハイパーインターネッツ創業。

では、家入かずまさんの政見放送です。


こんにちは。家入かずまです。僕は35年前、福岡で生まれました。中学2年の時にいじめに遭い、引きこもりになり、そして、高校も卒業していません。その後、新聞配達などをしながら、少しずつ社会復帰をして、21歳の頃に1人で会社を立ち上げ、インターネットを使ったサービスを色々と作ってきました。

僕は、日本社会のいわゆる普通の人、普通の人生から外れた生き方をしてきました。世の中で当たり前とされていることに疑問を感じ、自分なりにその答えを見つけながら、なんとか生きてきました。だけど、今周りを見渡してみると、普通の枠から外れて、生き辛さを感じている人が、すごく多いように思います。だから僕はこの現状を変えたくて、今回立候補することにしました。


「失敗した人や挑戦できない人にも優しい街でありたい 」

何をしたいのか、大きく2つお話をさせてください。1つ目は、居場所についてです。今、日本では約3万人程が自殺しています。これは戦争している地域よりも、とても多い数字です。なぜこんなことになっているのか、僕には分かりません。だけど、僕らの命の問題なのに、僕はこの質問に答えようとする政治家の人に会ったことがありません。

どうして自分を追い詰めてまで、就活をしなきゃいけないのか、何でいじめられてまでも、学校に行かなきゃいけないのか。こういった心の叫びに、一体誰が答えているだろうと思います。

僕はこれまで、いろいろなインターネットサービスやシェアハウスを作ることで、僕なりに逃げられる居場所を作ってきました。居場所を持つことは、人間にとって生きる力になり得るからです。でも、まだまだ足りない。東京は世界でも有数の大都市です。それなのに、それぞれの居場所がなく、多くの人が生き辛さを感じる今の状態が、とてもおかしいと思っています。

例えばいじめられている学生とか、例えばセクシャルマイノリティの方とか、シングルマザーとか、会社が生きがいになっているサラリーマン、一人暮らしをしている老人。色々いますけども、皆そんな自分を認めてもらえるような居場所が必要なんじゃないかと、そう思っています。色んな価値観が受け入れられて、世間ではマイノリティであっても、魅力的な存在として活き活きと生きていける。東京をそんな街に、僕はしていきたい。これが1つ目です。

東京は挑戦する人を応援する街でありたいし、失敗した人や挑戦できない人にも優しい街でありたい。インターネットをはじめとして、新しい技術を使うことで可能になるものが沢山あります。例えば、街中にWi-Fiを整備するだけでも、場所に関係なく仕事ができるようになりますし、身体が悪い人とか、子育てで忙しいお母さんとかも、もしかしたら働けるかも知れない。そんな、魅力的な優しい街を作っていくことができれば、オリンピックの時に来た海外の人も、ここなら住んでみたいなとか、思うんじゃないでしょうか。


「政治というものを一部の人のものにしてはいけない」

そしてもう1つ、そもそも政治は誰のものなのかという話をしたいです。政治というものは、僕らの何を代弁してくれていて、一体何を解決して、そしてどんな未来を一緒に考えていく存在なのだろうかと。今の政治を見ていても、僕には正直良く分かりません。僕が生き辛いと感じた時にも、そういうすくい上げるような仕組みはなかったし、変化するライフスタイルを応援してくれる仕組みもなかった。

メディアを見ていても、誰が勝った負けたとか、○か×かとか、右か左かとか、原発推進か反原発かとか、そんなことばっかり。そんなところで僕らの未来を決められてるのはおかしくないですか。政治というものを一部の人のものにしてはいけないと思うんです。僕らはそれぞれの仕事や生活と関係ないところで政治的な問題に賛成か反対か、そういう表面だけでもう、見せられて終わり。それでいいのでしょうか。

政治家が使うような難しい言葉で議論できなくても、何か感じたなら素直に声をあげたらいい。僕はそう思います。そこから政治って始まるんだと思います。だけどどの政治家もそんなことをしようとしないから、政治の常識に毒されていない僕が、とりあえず始めてみます。

皆が生きていること、生きてる中で感じる疑問やアイデアを集めて、オープンな場で政策を作っていく。居場所のことでもいい。仕事や遊びのことでもいい。未来の東京のことでもいい。ツイッターやフェイスブックで、ハッシュタグ「 #ぼくらの政策 」でつぶやいてください。僕らの未来は、東京の未来はきっとそこに、その先にあります。選挙という名のお祭りはもう始まっています。一緒に変えていきましょう。

ナレーション:
東京都知事候補者 無所属 家入かずまさんの放送でした。


こんな僕でも社長になれた: -
家入一真
ワニブックス
2012-01-01


政見放送の動画はこちらです。