普段もっともお世話になる頻度が高い乗り物はきっと「エレベーター」じゃないでしょうか。

エレベーターがないと大変なことになります。会社から出るのも一苦労ですし、コンビニにもランチにも行けない。行けないことはないけど、すごく面倒くさい。いったい1日に何回エレベーターに乗っているんだろうかと。数えたことはないけど、本当に乗り降りしまくっていると思います。残念なことに僕が去年買ったバカ高い自転車よりもエレベーターに乗っている時間の方が長いのは間違いないです。
それにもかかわらず、僕はエレベーターというものが苦手です。 いくつかあるんですが、だいたい以下のようなことです。
1.「閉める」ボタンと「開く」ボタンの区別が一瞬つかない
これは僕の頭がちょっと弱いだけだと思うけど、あのボタン、似てる。「←→」と「→←」みたいな記号だったり、「開」と「閉」みたいな漢字だったりして、どちらにしても一瞬、「あれ?どっちが『開く』でどっちが『閉まる』だっけ?って考えてしまう。たとえば「開く」はライオンの絵で、「閉まる」はりんごの絵とかだったら即座に見分けがつくはず。
2. 遠くからエレベーターに乗ろう迫ってくる人を救うべきか見放すべきか悩む
これも悩みます。近くの人は「開」を押したまま待っていたいとは思うけど、遠くから来ている人をどこまで待つかです。「あ、向こうにから歩いてくる人、もしかしたらこのエレベーターに乗りたいのかもしれない」なんて考えてしまうと、いつまでたっても「閉」が押せない。バッサバッサと切り捨ててもいいんだけど、扉が閉まる瞬間、目があったりして、そしてそれが同僚だったりするとちょっと気まずいですよね。

じゃあどうするか?
僕はもう扉の近くに立つことをやめました。
エレベーターに乗ったら、流れるように目的の階を押して、すっと奥の方に、できれば壁にべったり張り付くくらい扉から離れて立つ。その後は操作パネルに一切触らず、扉の外を見ない(できれば目を閉じる)。するとドアは勝手に閉まっていくので、それに委ねる。そうすることで「1」と「2」はなんとか克服できます。
◆◆◆
他にもエレベーターには「下り際に華麗に『閉』を押して去っていく人」や「ずっと『開』を押したまま皆が下りるのを待っててくれる献身的な人」、そして「仕事のときなどは扉が閉まるまでお辞儀したままじゃないといけない問題」などなど、たくさんのイシューがあるのですが、そのへんに触れると長くなりそうなのでやめておきます。でも僕はどちらかと言えば、「閉」を押しながら下りていく人に対しては「こっちのことは放っておいてほしい」と思いますし、ずっと「開」を押したまま皆が下りるのを待っててくれる人に対しては「なんか急かされる気分になるから先に下りてほしい」って思ってしまう。
毎日乗っているのにエレベーターはどうも苦手で、モヤモヤすることが多い。乗り物の中ではけっこう難易度高い方だと思う…。ちなみにエレベーターを愛してやまない人たちのことを「エレベスト」と呼ぶらしいです。梅田カズヒコさんはすごい。
--次回予告
「ウェブで読める“名文”が大集合! --ウェブ時代の文章読本より」