現代社会のポエム化が叫ばれて久しいですね。いまや人は誰でもポエムを書いているそうです。言われてみれば、深夜のFacebookとかTwitterとか、無意識にしろ、毎晩どこかでポエムは生まれているのかもしれません。

そんな今日このごろですが、先日、僕はたぶん人生で初めて「詩集」というのを買いました。いままで「詩」なんて誰が買うんだよwwwwww なんて思っていました。でもけっこう面白いものですね、詩って。

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購入したのは佐田清澄・著「ディズニーランドを早退」。非常にシンプルな装丁で、力強さを感じます。コピー用紙のような質感の紙を使っているのも新しい。Amazonのリンクを探したけれど、なぜか見当たらなかった。

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佐田の詩は、なんというか、これ詩なの?っていう感じの詩だ。詩というものは、もっとかっこいいものだと勝手に思っていたんだけど、全然そうじゃない。すごく自然体である。そして、どこか切なさを感じさせる瞬間を、鮮やかに切り取っているのが佐田の特徴だ。

いくつか紹介しよう。


「ほわっちゅっ」というくしゃみ

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勝手に解釈:くしゃみをしたら、「ほわっちゅっ」っていう声が出てしまった。



クレームを入れているのに噛む

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勝手に解釈:企業側の明らかな不手際を目の当たりにし、意気揚々とクレームを入れたものの、張り切りすぎて噛んでしまい尻すぼみに。


見事に情景が浮かんでくる名作揃いである。佐田はポエムの時代に生まれ落ちた天才といっても過言ではないかもしれない。しかし年齢・性別などは一切不明。Amazonにも売っていない。大きな書店には置いてあるのだろうか。

ちなみに、この「ディズニーランドを早退」という詩集は阿佐ヶ谷ロフトで300円で投げ売りされていた。続編が出たらぜひ買いたいのだが。



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