とにかくすごかった。

これはスター・ウォーズレベルの壮大な叙事詩(サーガ)だ。

あるいは日本なら平家物語、古代ギリシアならホメロスのオデュッセイアに並ぶ一大叙事詩と言えるだろう。

読まずに先入観を持っている人はまず読むべきだ。重層的なストーリー、張り巡らせた伏線、魅力的な主人公、SNSによって顕になる人の業…。これを傑作と言わずになんと言うのか。




よくスマホでいろんなサイトを見ていると、過激な漫画のコマを抜き出した広告を目にすることはないだろうか。私にとってはその代表格が池田ユキオ著「ゴミ屋敷とトイプードルと私」だ。

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 この広告、見たことないですか?

とにかくよく現れる。

しかもエグいコマを抜き出してくるから目に止まる。「もうこうなったら全巻読んでやろう」「買えば出てこないだろう」と思ったのが読み始めた動機だ。

それが読んでみて驚いた。すごく、おもしろいのである。

インスタグラムという武器を手に入れた女性が社会で活躍する冒険活劇。スマホ片手に、ときにはかわいいペット、ときにはおしゃれなランチ、豪華なパーティーをばんばんアップして敵(ただの同僚だが)と戦っていく。

そして最終的に彼ら彼女らが得たものとは…? その結末は非常に教訓に富む。


冒頭でスター・ウォーズにたとえたのには理由があって、まず1つはエピソードが展開していくにつれて、主人公が入れ替わっていくところ。これがいい。まるっきりアナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービ、あるいはルーク・スカイウォーカーみたいだ。

例えばこの#港区会デビュー編はサヤ(25歳)が主人公だが、スター・ウォーズでいうとエピソード4に位置する。若きルーク・スカイウォーカーが新たなる希望を背負って立ち上がる新章であると同時に、その影には前エピソードの暗い影が見え隠れしている。




いったいジェダイたちの過去に何があったのか、ダース・ベイダーの本当の正体とは?と思った人は、こっちの明日香(34歳)が主人公のオリジナル版を読んでほしい。これはスター・ウォーズでいうとエピソード1〜3にあたる。

ゴミ屋敷とトイプードルと私 (ワケあり女子白書)
池田ユキオ
小学館
2017-08-25



スター・ウォーズをエピソード1から見るか、エピソード4から見るかで大きく意見が分かれるように、このゴミ屋敷とトイプードルと私も、どちらから読むかが長年ファンの間では議論を読んでいる。

いきなり佳境のところから読んであとから前日譚を楽しむならサヤ(25歳)が主人公の#港区会デビュー編から読めばいいし、時間軸のまま読みたい派は明日香(34歳)が主人公のオリジナル版から入るべきだ。

ちなみに私のイチオシは#港区会デビュー編を1巻と2巻まで読んで、1巻完結のオリジナル版に戻り、そこからさらに#港区会デビュー編の3巻と4巻に進む読み方だ。

つまり、ルーク・スカイウォーカーが活躍するエピソード4と5(#港区会デビュー1と2)をまず読んで







ここでアナキンのエピソード1〜3(オリジナル版)に一旦戻り

ゴミ屋敷とトイプードルと私 (ワケあり女子白書)
池田ユキオ
小学館
2017-08-25



現在の時間軸であるエピソード6(#港区会デビュー3)へと再び帰ってくる。







まるで、過去と現在を行き来している感覚になるだろう。

新旧ヒーローと、過去・現在・未来へ。スター・ウォーズを知らない人には伝わらないかもしれないが、見事に世代交代をしながら物語が進んでいく構造主義的思想がこの作品に素晴らしい奥行きを与えている。

まとめ買いでもクソ安いのでよかったら一気に読んでみてほしい。

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映画化すれば国内はもとよりハリウッドでもヒットするだろう傑作だ。

なお全部読んでもスマホ広告はまだ表示されている。


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「Netflixオリジナルでドラマ化されたときのキャスティングを考えてみる」
 


この話題はポッドキャストでも深掘りしていくよ。

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